デジレルは、1991年に発売された、鎮静系抗うつ剤というタイプの抗うつ剤です。

抗うつ効果は弱いのですが、睡眠に効果があるため、睡眠薬として使われることが多いです。

デジレル(トラゾドン)の効能、効果とは

デジレルは、うつ症状を緩和する効果がないわけではないのですが、あまり期待はできません。
また、SSRIやSNRIの副作用を抑える効果があります。

このように、SSRIやSNRIの補助的に使われることが多いのです。

デジレルの最大の効果は、睡眠効果です。

不眠で悩んでいる人には向いていると言えますが、その分、眠気が朝や日中に残ってしまうこともあります。

一般的な睡眠薬では、深い眠りを減らしてしまいますが、デジレルは作用が異なりますので、深い眠りを増やすことができます。

強い眠気となるのですが、不安感を伴った不眠の方に効果が期待できると言えます。

睡眠の質を上げるために使う場合と抗うつ効果を期待して使う場合では、使い方が異なりますが、現在は、前者が多いようです。

睡眠の質を上げるためならば、１日１回就寝前に飲みます。

最初は、25mgから始めて、多くても50mg程度まで増やせば効いてくると思われます。

抗うつ効果を期待して使う場合も25mgから始め、徐々に増やしていきます。
ただし、眠気が強くなってしまうので、副作用の様子を見ながら増やしていかなければなりません。

副作用はどういったものがあるか

デジレルの副作用は少ないです。
先述のように、睡眠の質を上げるために飲むことが多いのですが、眠気が強く残ってしまうことがあります。

朝起きづらかったり、日中物事に集中できなかったりします。
また、性機能障害も出る場合があります。

こういった副作用が強く出てきたとき、自分で薬を飲むのをやめたりはしないでください。
必ず主治医と相談の上、減らしたり、やめたり、異なる薬へ変えたりしないといけません。

急に薬をやめると症状が悪化したり、他の症状が出たりしてしまう可能性があります。
気を付けてください。

デジレル(トラゾドン)が向いている人とは

ここまで述べてきたように、抗うつ効果としてはあまり期待できませんが、まったく期待できないわけではありません。

ですが、デジレル単体でうつ症状を抑えることは難しいです。
デジレルを使うのは、やはり不眠で悩んでいる人です。

特に、うつ症状としての不安感を伴った不眠に効果があります。

また、他の一般的な睡眠薬を飲んでも不眠が改善されない場合には、異なる作用をするデジレルは有効です。

深い眠りを増やすことができるので、睡眠の質を上げたいという場合に良いと言えます。

デジレルは、現在、抗うつ剤というよりも、睡眠薬として使われることが多いのですが、日中に眠気が残ってしまうこともあります。

仕事などをしながら治療をしている方が使うのは、難しいところもあるかと思います。
自分に合った適切な量を見つけ、飲むようにしてください。