高校入学後、反復性の鬱病だと診断されて。【体験談】
中学の頃、勉強と言える勉強はしておらず、漢字を何度も書くだけの作業でした。
キッカケは高校入学でした。
中学の頃、勉強と言える勉強はしておらず、漢字を何度も書くだけの作業でした。
無駄にプライドが高かったのもありまして、高得点を取ろうと思い勉強方法から考えます。
それは10分暗記して10分休憩するのを繰り返すだけ。
最初は50点ほどしか取れませんでしたが、半年が過ぎた頃には90点以上が普通になりました。
勉強が好きになり、100点を取ることより教科書に書いてある一言一句モレなく全て覚えることが目標になりました。
バイトも始め、慣れないうちは必死でこなしました。
どうすれば効率が上がるか、速度が上がるか、ずっと考えながらです。
バイトにも慣れてくると、この会社の中で一番の速度で仕事をこなせるようになりました。
友達がゲームをするのでゲームでも誰よりもズバ抜けて強くなり、極めました。
これだけのことを両立する為には絶対に削らなければならない時間があります、それは睡眠時間です。
大体10分~30分、1か月に1、2回の仮眠だけを取るだけの無理のある生活スタイル。
いつの頃からか死にたいと思うことしか頭にない状態になりました。
体もガタが来て動けなくなり、意欲も無くなる一方で何もかもが面白く思える時期がやがてやってきます。
それは楽しいのではなく、狂ったような笑い声で身振り手振りも一般人のものとは全く異なった、何もかもがバカらしくなった時の面白さ。
やがて勉強もしなくなり頭も悪くなり始め、体が動かせなくなりました。
様々な病院を転々としましたが、異常はないと診断されて終わるだけでした、そんなはずないのに。
やがて結果が伴わない病院巡りに心が擦れて考える事さえやめてしまいました。
そんな時に精神科に行くと、反復性の鬱病だと診断されました。
とてもいい先生で「脳に異常はないだろうけどCTを取ってみよう、何もなければ安心でしょう?」と言われCTを取ることになりました。
結果、重大な異常が発見されました。
脳の神経が集中している部分に血の塊が写っていました。
症状は左半身に痺れが出る軽いものでしたが、かなり死ぬリスクが高いので、激しい運動や力むことは禁止されました。
「もう何も出来ない、生きる意味もこの世界にだって生きて価値もない」希望を全てを絶たれたような絶望だけが残りました。
薬もどれが何の薬か分からないくらい処方され、無意味に思える生活の中、様々な手で自ら命を絶つことを実行しました。
しかし、何故かどれも失敗します。
後に残るのは前より壊れた体と、何で目を覚ますのかと言う悲しみ。
そんな中で一人暮らしをしました。
すると自ら命を絶とうとすることはパッタリ無くなりました。
仕事もない、学校もない、一人暮らしは全てが自由でした。
今まで実家に居て出来なかったことをたくさんしました。
興味本位なこと、ずっと願っていたこと、ただ何となく、何もかも出来るじゃないですか。
一人暮らしというキッカケ、そこから私の人生の転機が訪れます。
まず行動範囲を増やしてもっといろんな事をしたい、体力が欲しい、命を捨てる覚悟はとうに出来ていました。
ですので死ぬ覚悟でストイックな運動をしました。
周りを取り巻く人も変わって優しい人ばかりだったので、ホッとしました。
毎月通っている精神科の先生にそれを話すと、
「安心を知ったんですね、この20年間そんな気持ちになったことないでしょう。」
そう言われると私は初めて「これが安心なんだ」と感じました。
それからやりたいことは全てやっています。
やりたいことをやる度に鬱が晴れて行きます、筋トレとストレッチと散歩は欠かせません。
そうして行動力をたくさん身に着けることで楽しく今を生きています。