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サインバルタ(デュロキセチン)の効能、効果は?副作用はある?【抗うつ剤】
サインバルタは、2010年に発売された、SNRIという新しいタイプの抗うつ剤です。
SNRIは、SSRIよりも意欲や気力といった面を改善させることができます。
サインバルタ(デュロキセチン)の効能、効果とは
そもそもSNRIとは何かというと、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬という意味です。
セロトニンとノルアドレナリンという神経伝達物質は、役割を終えると回収されてしまいますが、この回収(再取り込み)を阻害することで、量を増加させることができるのです。
SSRIはセロトニンに効果があるものでしたが、SNRIはノルアドレナリンにも効果があります。
セロトニンによって不安感や落ち込みを軽減させることができ、ノルアドレナリンによって意欲や気力を上げることができるのです。
サインバルタは、SNRIの中でも、体に合えばしっかりとした効果が期待できます。
効果が強いのですが、副作用は弱めです。
また、うつ症状としての頭痛などの痛みにも効きます。
痛みが残ることで、うつが再発する危険性は高いので、痛みをとるためにもサインバルタが使われます。
1日1回、20mgから始めていき、日本では、最大で60mgまで使うことができます。
副作用が強く出ていないことを確認しながら、効果が出るまで徐々に増やしていきます。
効果が出た時点でその量を維持し、6~12か月服用後、症状が落ち着いたのを確認してから、少しずつ減らします。
効果は早いと1週間ほどで出ることもあります。
サインバルタは、錠剤タイプではなく、カプセルでの処方となるため、減らす時に加減がうまくできません。
そのため、離脱症状が現れることがあります。
離脱症状とは、薬をやめると症状がまたでてきてしまい、薬を飲むと落ち着いてくるため、薬をやめたくてもやめられない状態を言います。
副作用はどういったものがあるか
サインバルタを服用し始めた1~2週間は、吐き気や下痢などの副作用が出ることがあります。
これは、セロトニンが胃腸を刺激するためですが、ただ、サインバルタはカプセルなので、少しずつ溶けることもあり、強く出ることはあまりありません。
また、自然と治ることが多いです。
セロトニンは眠りを浅くします。
そして、ノルアドレナリンによって意欲があげられるため、不眠という副作用が出てくることがあります。
睡眠の質が悪くなることはあまりませんが、不眠になる可能性は少しあるということです。
サインバルタ(デュロキセチン)が向いている人とは
先述したように、ノルアドレナリンによって意欲が上がるので、意欲が下がってきている人に向いています。
ただし、焦りがある人は注意が必要です。
意欲が上がることで、焦りが強くなり、良くない行動をしてしまうことがあります。
また、痛みを抑えてくれる効果が期待できるので、痛みを伴っている人にも向いています。
不眠という副作用もあるかもしれませんが、SSRIに比べれば強く出ることはないので、仕事などをしながら治療する方にも向いていると言えます。
サインバルタは、副作用が少なく、体に合えば効果がしっかりと出てくる薬です。
カプセルなので量の調節が難しいこともありますが、痛みを和らげることもできるので、痛みを伴っている方には向いている抗うつ剤と言えます。