バコパとは?効果・副作用は?【うつ病に効くサプリメント】
インドの伝統医学であるアーユルヴェーダで利用されていたバコパ
バコパとは、精神安定や利尿効果のあるハーブとして、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダで利用されていました。
バコパは、その和名を「オトメアゼナ」といい、ゴマノハグサ科の水草の一種であり、インドでは約3000年前から使用されてきている歴史の長いハーブとなっていて、その使用記録は、BC6世紀の古代インドの文献でも発見されています。
インドではてんかん治療や記憶力向上等において広く使用されており、特に脳神経疾病の治療、または強壮剤としても約3000年前から使用されていたようです。
脳の血流を良くするバコパ
バコパには、バコサイドA、バコサイドBという成分が含まれており、この成分が脳の血流を良くするとされています。
これにより、学習能力・記憶能力といった脳機能の向上にバコパが効果があるとされているため、バコパは脳のための食品といわれています。
バコパは、精神力を高め、理解力と記憶力など全般的な精神的機能を向上させ、問題を解決する能力をこうじょうさせます。
そのため、バコパはストレスの解除、または予防のための薬剤ともされており、米国では頭脳に効果のあるハーブ、癒しのハーブとして広く知られています。
さらに、バコパの最近の研究結果においては、認知能力の向上、記憶習得の改善、言語学習、小児の記憶の増強効果があることが確認されました。
また、加齢に伴う記憶障害を持つ被験者に対しても有効であることが確認されており、メンタル面においても抗ストレス効果があるということもわかってきています。
バコパは、セロトニン受容体である5HT1a受容体を活性化させる働きを持つ成分を含んでいます。
5HT1a受容体は人間の中枢神経に分布しており、不安感やうつに関連していることから、抗うつ薬や抗精神病薬にも使用されることがあります。
この5HT1a受容体の活性化によって、心を落ち着かせる働きが期待できることから、バコパには精神を安定させ、うつ病の症状を抑える効果があるとされています。
さらに、バコパは注意力や落ち着きがなくなったり、不眠症や不安症といった精神的不調にも効果があるといわれています。
また、5HT2aという同じセロトニン受容体の働きも抑制することができることから、片頭痛の症状を抑えるといった効果も期待できます。
その他、バコパには疲労を回復する効果もあるとされています。
バコパの研究において、バコパを投与したラットと投与しなかったラットを3週間比較した試験を行ったところ、開始から13日目、バコパを投与したラットの方が投与しなかったしなかったラットと比較して水泳時間が約3倍延びたという結果が出たため、バコパには疲労回復効果があると考えられています。
このような様々な効果を持つバコパですが、副作用も報告されています。
バコパの副作用としては、その実験中に腹痛、下痢、嘔吐といった症状に悩む方が見られたということです。
また、バコパを実際に服用したという方の口コミにおいても、服用から1ヶ月後に腹痛のため病院にいったということが書かれています。
また、稀に不眠の症状が発生するということもあるようです。
さらに、バコパを摂取すると血液中の甲状腺ホルモンが増加する可能性があります。
そのため、甲状腺疾患を持っている患者の方は、バコパの使用を控える必要があります。また、他の医薬品とバコパを併用するという場合には、必ず担当の医師と相談してから併用するようにしましょう。