「慢性疲労症候群」ではなく、うつ病だった夫【体験ブログ】
夫はもともと神経の細やかな人で、内科で安定剤や睡眠薬を処方してもらっていました。
診断は「神経症」ということで、何年も薬をもらって過ごしてきましたが、2~3年前からやたらと体調を崩すことが多くなりました。
いつも「風邪をひいた」と言っていて、寝込む割には、熱や咳・鼻水などの症状はないようで、翌日には「治った」とケロりとしていたと思えば、また数日後に「風邪ひいた」が始まるのです。
うちには小さい子供もいたので、私は子育てに忙しくあまり相手にしていられないのと、夫がそんな状態でひとりで休日も子育てをしなくてはならずイライラが募っていました。
しかしある時、そんなにしょっちゅう風邪をひくわけないと思い、ネットで情報を調べてみると「慢性疲労症候群」という症状がヒットし、年中ダルいという夫の症状がそれにぴったりだと思いました。
それは精神科や心療内科の受診が適切ということなので、一度近所の心療内科を受診するように頼むと、夫も自分でも症状が当てはまるので素直に受診してくれました。
病院では、一般的に体に病気がないかどうか調べる問診や血液検査、そして心理検査がありました。
そして診断は思いもよらず「うつ病」ということになりました。
うつ病には診断基準があり、症状と心理検査の結果ですぐにうつ病と診断できる状態だったそうです。
しかし、私が思っていたうつ病は、ふさぎ込んだり、仕事に行けなくなったり、そういう状態だと思っていたので、結果は驚きでした。
医師の話ではうつ病になると複数の症状を伴うようになり、不安感やイライラなどの精神的な状態が強く出る人だけでなく、例えば腹痛や吐き気、頭痛など体の不調がSOSとして出る人もいて、夫はそのタイプだったようです。
そして疲労感についてはうつ病にかかった人が共通して感じる症状で、慢性疲労症候群との区別は難しいものだということでした。
抗うつ薬を処方してもらい、飲んでしばらくは食欲が減退する副作用が出ました。
しかしそれも2週間くらいで落ち着き、その後は食欲は普通で、そして何より「風邪をひいた」という症状が出ることが少なくなりました。
そして睡眠薬も、内科で出してもらっていたものより、安全で依存性の少ないものを処方していただき、ぐっすり眠ることができているようです。
私も夫がうつ病であることを知り、体調を崩して子育てに協力できなくても仕方ないと思うようになり、イライラしなくなったのが利点でした。
現在通院して半年で、状態も落ち着いているのでそろそろ減薬を考えることになりました。
減薬中は多少症状が出てしまうこともあると聞いたので、家族としてうまくサポートしていけたらと思います。
うつ病ぽくないうつ病もあるので、ご家族の原因不明な体調不良に悩んでいる方は、1度心療内科を受診してみることをおすすめしたいです。