セントジョーンズワート 効果 効能

セントジョンズウォートはドイツでうつ病の治療薬として用いられています。

セントジョンズウォートとは、日本では古くから鎮静剤や止血に用いられてきた植物であり、別名:セイヨウオトギリソウと呼ばれています。
セントジョンズウォートは、北アメリカ、ヨーロッパ、アジアに自生するハーブです。

その名前の由来は聖ヨハネ(St.Johns)からきており、太陽の位置が一年で最も高い夏至の頃に花を咲かせます。

そのためセントジョンズウォートは、古くから太陽の力が宿っているハーブだと考えられており、聖ヨハネの日である6/24の正午に収穫したものが最も治癒力が高いともいわれていたそうです。

多くの国においてうつ症状の改善を目的とした治療薬として認可

セントジョンズウォートは、ヨーロッパ等だけではなく、中国では小連翹(ショウレンギョウ)と呼ばれ、こちらでも日本と同様に鎮静剤や止血用として用いられてきました。
アメリカにおいてもセントジョンズウォートの人気は高まってきており、ハッピーハーブやサンシャインハーブといった別名も付いています。

現在では、セントジョンズウォートはドイツでうつ病の治療薬として用いられています。
ドイツはハーブに関する医学的研究の先進国ですが、そのドイツ以外でも、ロシア、ポーランド、スイス、ルーマニア、イギリス等の多くの国において、セントジョンズウォートはうつ症状の改善を目的とした治療薬として認可されており、実際の治療に使用されています。

セントジョンズウォートがうつ病の治療薬として使用されている理由として、セントジョンズウォートと脳内物質との深い関係があります。
人間の身体には、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンといった神経伝達物質が存在します。

これらの働きが悪くなると、ストレスが発生し、身体が不調の状態となっていきます。

この神経伝達物質の中で、ノルアドレナリンは恐怖や驚き、ドーパミンは喜びや快楽といった感情を感じた時に分泌され、セロトニンはこのノルアドレナリンとドーパミンのバランスをコントロールする役目を持っています。

そのため、ストレスによる落ち込みや身体の不調を改善するには、セロトニンの不足を防ぐようにする必要があります。

セントジョンズウォートの主成分はヒペルフォリン、ヒぺリシンとなっています。

これらの物質は、セロトニンが神経細胞に再吸収されるのを防ぎ、セロトニンの量を増加させる働きがあり、さらに近年ではセロトニンの酸化を抑える働きがあることもわかってきました。

その他、セロトニンには、メラトニンという睡眠導入作用のあるホルモンの分泌を促進するという働きもあります。
そのため、セロトニンが増加すれば、気持ちが安定し、体内リズムの調節も行えて、ダブルの効果を発揮することができます。

セントジョンズウォートは、単独で使用している際には副作用はほとんどないとされています。

稀に副作用が発生したケースでは、口が渇く、めまい、日光過敏症、胃腸の不調等の症状が発生するようですが、セントジョンズウォートの使用を中止すればその症状はすぐになくなってしまうとのことです。

ただし、妊婦がセントジョンズウォートを使用すると、子宮の筋肉の緊張が強まり、流産してしまう可能性が高まり、また、女性が授乳中であった場合、母乳を通して赤ちゃんに危険が及んでしまう可能性もあります。

そのため、妊婦や授乳中の女性はセントジョンズウォートを使用しないようにしましょう。

また、セントジョンズウォートは他の薬と併用して使用すると、効果が弱くなったり、副作用が発生するということもありますので、現在服用している薬がある方は、必ず担当の医師や薬剤師と相談してから使用するようにしましょう。

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