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青魚でうつ回復?効果・副作用は?【うつ病に効く食事・食材】
青魚に含まれるDHAはうつ病に対しても効果があるとして注目されています。
うつ病は現在、社会問題になってきているほど増加しており、厚生労働省の平成23年度までの精神疾患の患者数の推移を見ると、年々増加傾向にあります。
厚生労働省の報告によると、精神疾患により医療機関で治療を受けている患者数は、近年増加傾向にあり、平成23年度では患者数が320万人で、300万人を超えている状況がずっと続いているとのことです。
その内訳は、多いものから順に並べると、うつ病、統合失調症、不安障害、認知症などとなっています。
そして、近年においては、認知症、うつ病などの患者数に著しい増加傾向が見られるようです。
そんな中で、青魚に含まれるDHAはうつ病に対しても効果があるとして注目されています。
欧米ではうつ病の発生率が、日本と比べて多くなっていますが、DHAの食品としての効能は既に注目されており、今では、うつ病に対する青魚のDHAの有効性を示した研究データも数多く発表されているとのことです。
うつ病は心の病であり、感情面に障害が起こりますが、感情を司っているのは脳であるため、生理学的には脳の機能不全であるといえると思います。
脳内には、記憶・学習能力を担っている海馬と呼ばれる重要な部分があり、DHAはこの海馬に多量に存在しています。
その濃度は約20%以上という高濃度であり、これは脳内の他の部分と比較しても、かなり高い濃度となっています。
この脳内におけるDHAの役割は、神経伝達物質という脳内の情報ネットワークの伝搬を行う物質を円滑にし、活性化させることですが、ここでいう神経伝達物質とは、アセチルコリン、ドーパミン、セロトニンといいた脳内ホルモンのことを指しています。
この神経伝達物質の働きや分泌に問題があるうつ病患者が多くなっていますが、特にうつ病患者の脳内で役割を果たせていない神経伝達物質がセロトニンです。
このセロトニンが不足してしまうと、人に対する敵意や攻撃性が高まってしまい、自殺願望を高くなってしまうということです。
このようにセロトニンはうつ病に対して重要な成分であるため、うつ病を発症して心療内科や精神科で薬を処方されると、その多くはこのセロトニンをうまく活用できるようにするための治療薬となっています。
DHAは、前述の通り、セロトニン等の神経伝達物質を円滑にし、活性化させるため、うつ病の予防・症状改善に効果があるとされ、さらに、青魚等の食品から摂取すれば副作用の心配もないので、安心して摂取することができます。
うつ病の改善効果が期待できるという正式見解も出されているようです。
また、うつ病の患者は灰白質という脳の神経細胞の細胞体が存在する部分が縮小してしまうのですが、DHAはその灰白質を増大させるそうです。
そして、青魚に豊富な高比率の不飽和脂肪酸であるオメガ3系脂肪酸のDHAにおいて、うつ病の改善効果が期待できるという正式見解も出されているようです。
さらに、近年の研究によると、魚を日常的に食べている国の人はうつ病の発生率が低いということが報告されており、例えば、週に2回以上魚を食べる人は、そうでない人と比較して、うつ病の危険性が0.63倍と低くなっているという結果が出たそうです。
この結果の要因として、魚に含まれているオメガ3系脂肪酸であるDHAやEPAが精神の安定にかかわる神経細胞に働きかけるため、ストレスを緩和させ、結果としてうつ病の発症を予防しているというように考えられています。
このように青魚には、うつ病の予防・改善効果がありますので、うつ病の心配があったり、症状に悩んでいる方は積極的に青魚を食べるようにしましょう。