DHA・EPAとは?効果・副作用は?【うつ病に効くサプリメント】
DHA・EPAは近年ではさらにうつ病の治療にも効果的な成分であるともいわれています。
DHA・EPAとは、青魚の油に豊富に含まれている成分です。
DHA・EPAは成人病の予防に有効とされてきましたが、近年ではさらにうつ病の治療にも効果的な成分であるともいわれています。
DHA・EPAがうつ病に有効とされている理由としては
まず、魚を多く食べる国のうつ病発症率が低いという点が挙げられます。
ある調査において、うつ病発症率と魚の消費量の関係を調査しました。
その結果、魚の消費量が少ない国ほど、うつ病の発症率が高いという結果となったのです。
日本は以前は魚の消費量が多かったのですが、近年は日本人の食事の欧米化が進み、昔と比較すると魚の消費量が減少しています。
そのため、日本の現状としては魚の消費量減少と比例して、うつ病の発症率も上昇していっています。
魚の中でも特に青魚にはDHA・EPAが多く含まれていますが、この2つの成分は魚以外の食品では、必要量を摂取することが難しくなっています。
そのため、魚を食べる量が減るということはそのままDHA・EPAの摂取量が減ってしまうことにつながります。
次に、赤血球膜の「アラキドン酸/EPA比」の比率が挙げられます。
ある研究において、うつ病患者の血液中の「アラキドン酸/EPA比」(アラキドン酸とEPAの比率)を調べました。その結果、うつ病の症状が軽い人ほど、血液中のEPAの比率が多いという結果が出ました。
したがって、うつ病の症状が重い人ほど血液中のEPAが少ないということになるため、EPAの摂取量が多くなり、血液中のEPA比が高くなればうつ病の症状が軽くなるということになります。
さらに、DHA・EPAがセロトニンに影響を与えるということが挙げられます。
セロトニンには、ストレスから解放し、心身をリラックスさせる作用があることがわかっています。
うつ病の患者においては、このセロトニンの働きが鈍化しているため、ストレスを感じてもセロトニンがうまく分泌されない状態に陥ってしまっています。
このような状態のため、うつ病の患者はうつの症状が悪化しやすくなります。
しかし、DHA・EPAには、このセロトニンの分泌を活性化する働きがあるため、うつ病患者の鈍化してしまったセロトニンの分泌を活性化させることができます。
これにより、ストレスを感じた時にセロトニンが正常に分泌されるようになりますので、その結果、うつ病の症状を改善させることができます。
このような働きを持つDHA・EPAには、副作用はないとされていますが、効果を期待するあまり、過剰に摂取してしまうと次のような副作用が発生することもあるようです。
まず、出血が止まりにくくなる症状が発生することがあります。
DHA・EPAには、血液をサラサラにする作用がありますが、それと同時に血小板凝集を抑える作用もあります。
これにより血小板の働きが弱まり、出血が止まりにくくなるようなので、抜歯などを予定しているときは、DHA・EPAの摂取を控えたほうが良いと思います。
次に、血圧が下がりすぎるという症状が発生する場合があります。
DHA・EPAには血栓を防ぐ効果もあるので、病院で血圧を下げる薬を処方されている高血圧の方は、DHA・EPAを過剰に摂取した場合、血圧が下がりすぎる可能性があります。
高血圧で薬を処方されているという方は、担当の医師と相談してからDHA・EPAを摂取するようにしましょう。